2014年06月19日

「危機管理セミナー」のご報告


 初めまして。私は震災から命を守る会のメンバーで、平井と申します。先日行われました「危機管理セミナー」のご報告をさせていただきます。
 「危機管理セミナー」では『我が国を守るために成すべきこと』と題して特別講師の佐藤正久参議院議員がご講演されました。
 本年5月25日午後4時から始まったセミナーですが、集まった人は150人を超える大盛況でした。
 ご覧のとおり超満員です。ゆっくり聞いていただきたいと思いまして、テーブルを用意していましたが、想定を超える人数の方がご参加になられたので、逆に窮屈になってしまいました。お越しになられた皆様には主催者側の不手際でご迷惑をお掛けしたことを、この場をお借りしてお詫びいたします。


危機管理セミナー会場風景1


 後ろもビッシリでした。お子さんからご高齢の方まで、いろいろな世代の方がこの
セミナーにご参加されました。


危機管理セミナー会場風景2


 デサフィナードには2階席もありますが、ご覧のとおりの超満員です。
 奥の方はカウンターの上の臨時の席です。急遽こしらえました。





 1階から見たカウンターの上の急ごしらえの席(上の方の席)です。


危機管理セミナー会場風景4


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 これだけの方が詰めかけると交通整理も大変です。この交通整理には、和歌山県隊友会に所属する予備自衛官の方にご協力いただきました。テキパキと指示を出され、お越しになられた皆様を滞り無くスムーズに誘導できたのも、予備自衛官の方々のご活躍の賜物です。休みを返上してご奉仕しいただいたことは本当に有難いことでした。
 受付は和歌山大学の美人女子大生にお願いしました。玄関で若い方がニコニコと笑顔で対応されたので、ご来場の方にご好評でした。

 司会はNPO法人『震災から命を守る会』の理事長である臼井が行いました。

司会の臼井


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 佐藤先生のご講演が始まる前に和歌山県の危機管理関係者からご挨拶がありました。下の写真は私の手元にはなかったので、佐藤先生のツイッターからの引用です。
 URL:pic.twitter.com/1XSdj04odR


危機管理関係者の挨拶


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 定刻より少し遅れましたが、佐藤先生のセミナーが始まりました。初めは照明を落としていましたが佐藤先生からのご要望により明りをつけました。佐藤先生はお越しになられた方のお顔を見ながら喋りたいと言われましたが、佐藤先生の同じ目線で喋りたいという気さくな一面を物語るエピソードのように私は感じました。

 最初にご自身の自己紹介をされます。まずは、定番の『サダム・フセイン』によく似ていると周りに言われるということから話されて爆笑を誘います。気さくでユーモアのある佐藤先生だからこそできる話術のように思います。


佐藤先生自己紹介


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 参加者の心をつかんだ先生は、ご自身が体験された東日本大震災の事を話されます。実際に目で見て体で感じたことですから、参加者は真剣な表情で聞き入っていました。
 私自身はデジカメで撮影をしていましたので、講演内容は途切れ途切れでしたが、今でも忘れないフレーズがあります。それは『備えあれば憂いなし、しかし、憂いなければ備え無し』です。
 実は、私は東日本大震災の前月まで仙台にいました。十数年居たのですが、たまたま引っ越ししたため難を逃れました。しかし、そのままいれば間違いなく被災していました。
 仙台で生活していた時、何かの拍子にラジオをつけると午後5時過ぎに『5年以内に宮城県沖地震が発生する確率は99.9%』などといつも放送していました。『もうすぐ地震が来るんかな』と思いつつも、でも『まだ来ないだろう』という、根拠のない思い込みによって『憂いなどまったくない』状態でした。多くの東北の方も似たり寄ったりではなかったかと思います。しかし、巨大な津波を伴ってそれは来ました。想定されたものよりももっと巨大な恐ろしい力が無力な私達人間に襲いかかってきたのです。そして、多くの犠牲者を出しました。
 だから、佐藤先生が話された『備えあれば憂いなし、しかし、憂いなければ備え無し』という言葉がもの凄く心に響いたのだろうと思います。


セミナーの様子の全景

セミナーの様子

佐藤先生熱弁をふるう


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 先生のご講演は震災だけでなく、あらゆることを想定した話に進んでいきました。昨今、東シナ海や南シナ海で発生している中国共産党による覇権主義的な軍事的威嚇についてもです。
 先生が示されたのは以下の2つの地図です。最初の地図は日本のシーレーンです。ペルシャ湾の原油をタンカーが赤い線を通って日本に運んでくれますが、赤い線に支障があれば黄色い線を仕方なく通らざるえない状況になり、それに伴うコストの上昇によって経済にじわじわと悪い影響がでてきます。原発を止めても全く問題ないのはこのシーレーンが米軍によって守られているからです。米海軍の空母打撃群によって西太平洋とインド洋が守られており、日本のタンカーが安全に航行できるからこそ、産業が成り立っている事実があります。
 しかし、中国共産党は南シナ海の領有権を主張し、ベトナムやフィリピンとぶつかっています。ベトナムとフィリピンが折れて中国共産党に屈服し、南シナ海が中国の領海になれば中国共産党に航行の自由を握られるという結果にもなってしまいます。そうなれば日本のシーレーンが脅かされる状況になり、中国の言いなりに日本はなるかもしれません。佐藤先生はそのような懸念をお話されました。

シーレンの地図
逆さ地図

 そのようなことを、地図を使ってわかりやすくご説明されていました。


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 それから安倍総理が進める集団的自衛権の憲法解釈の変更についても、佐藤先生は言及されました。

佐藤先生プロジェクターで説明


 日本のタンカーがインド洋で海賊に襲撃された事件があったそうです。その時、米海軍がタンカーを助けるために海賊と銃撃戦になり、その結果、米軍兵士が亡くなられました。当時はテロ対策としてインド洋で日本の補給艦が作戦支援のために補給活動をしていたそうです。しかし、民主党政権になり、インド洋での支援活動は中止になりました。
 米軍は『我々は命がけで日本の船を守っているのになぜ日本は活動を中止するのか』と激しく抗議したそうです。アメリカの立場で考えれば同感だと思います。こちらは命がけで守ろうとしているのに、軍事作戦はおろか補給すらしないということであれば何のために自分たちは血を流しているのかわからなくなります。だから、アメリカはそういったのだと思いますが、それを聞いた自衛官はどのような気持ちだったでしょうか。もの凄く恥ずかしい、そして情けないという気持ちだったろうと思います。佐藤先生のお話の端々からそのようなことを
私は感じとりました。

 憲法解釈を変更すると日本は戦争できる国になるとよく言われます。新聞やテレビでいつも言われている
ことです。この憲法解釈を変更すること、あるいは憲法を改正するのはなぜでしょうか。それは、日本国が
自国民を守るためだと思います。そんなことをすれば自衛官が死ぬことになると言われますが、自衛官は覚悟を決めて以下の宣誓をするそうです。

 『私は我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し(中略)、事にのぞんでは危険をかえりみず、身を
もって責務の完遂につとめ、もって国民の負託にこたえることを誓います。』

 自衛官は日本国のため、ひいては日本人のために、どんな危険なことでも命令されたことは身命を賭して
任務を遂行する決意です。そういう決意を持っているからこそ東日本大震災では家族が被災しているのに
もかかわらず、他人の人命救助を優先しているのです。あるいは、福島の原発事故の際、原発の炉心を冷やすためにヘリコプターから水をかけることをも躊躇なく遂行できるのです。
 本来ならば、もしかしたら爆発するかもしれないし、放射能を浴びるかもしれないという恐怖があると思います。しかし、自衛官は勇気を持って任務を遂行されました。そのように先生は話されました。
 自衛官はこのように究極の自己犠牲の精神を持って任務を遂行されています。メディアや左翼政党が『自衛隊が自由になれば何をしでかすかわからない』と批判しますが、果たしてそうでしょうか。確かに外国の軍隊はそのようなところが一部にあるかもしれません。特に中国や北朝鮮のような独裁国であれば自国民を平気で殺すこともあるでしょう。しかし、日本は古来から『武士は百姓などの非戦闘員には手出ししない』という伝統があります。それが我が国のDNAです。マスコミや左翼政党の言うのは単なる妄想でしか無いのは明らかです。

 また、我が国ははき違えたシビリアンコントロールによって自衛官の力が十二分に発揮されていません。
その代表がポジティブリストです。自衛官は自衛隊法などの法律によって『これをやりなさい』と決められていて、それ以外のことができないのです。
 一方、日本以外の国はネガティブリストといって『これはしてはいけません』ということが書いてあり、それ以外は何をしてもいいとなっています。なぜこのようになっているかというと、非常事態というのは人間の想定外のことが発生する場合がよくあるからです。自然災害などはその典型です。災害時は、外国では軍が独自に活動をします。誰かに来てください、と言われなくても飛行機を飛ばしたりして状況を把握し、必要な装備や救援物資を積んで直ちに駆けつけるらしいです。通信網が寸断されている状況では助けを呼ぼうとしても呼べないのは明らかです。

 しかし、日本では自衛隊の出動を県知事などが要請しないと出動できないのです。 阪神・淡路大震災の
とき、もし自衛隊が外国の軍隊と同じであれば、直ちに活動を開始して人命救助をしていたと思います。
 しかし、当時は自衛隊違憲の党是を持った社会党の党首が総理大臣でした。そして、『なにぶんにも初めてのことですので』と国会で答弁していますが、このような無能な首相であっても自衛隊がネガティブリストで動ければ、勝手に動いて人命救助を直ちにすることができるのです。震災当時の自衛隊幹部は忸怩たる思いで出動命令を心待ちにしていたと思います。
 最近の話では埼玉県の知事が大雪で大変だった時(2014年2月ころ)、自衛隊に出動要請をしていないということがありました。この件は佐藤先生の講演とは関係ありませんが、それによって集落が孤立したという話です。これも、自衛隊がネガティブリストで動ければ、県の危機管理体制が脆弱でも危機管理のスペシャリストである自衛隊が直ちに動いて安全を提供できるのです。

 非常事態は災害だけではありません。他国からの侵略も非常事態です。この他国からの侵略も色々なケースが発生しますから、事前に『このようなときはこうしなさい』とリストアップしていても想定外のことが発生することも出てきます。その時は自衛隊は指を加えて待つしか無いのです。
 イラクの復興支援活動に派遣された佐藤先生は迫撃砲で攻撃されても、身をかがめてじっと耐えていたそうです。本来であれば応戦し、必要ならば追いかけて捕らえることによって、再発を防止することもできるので
しょうが、それもできなかったと言われていました。

 それから、戦争ができる国になれば自衛官が死ぬという点が言われていますが、日本人の利益のために
自衛官が殉職するということは普通のことだと思います。先のタンカーのことを佐藤先生は話されましたが、もし自衛隊が海外に艦艇を派遣していて、日本の船が海賊に襲われたら直ちに駆けつけることは当たり前です。自衛官の宣誓にもあるようにどんな 危険なことでも国民の付託に応えることならば、勇気を持って任務を遂行すると誓っているのです。
 戦争ができない国にしたいマスコミや、民主党や共産党などの左翼勢力は自衛官の命が失われると不安を煽りますが、逆の見方をすれば日本人でなければ死んでもいいということでしょうか。インド洋で日本のタンカーが襲われた時、アメリカの若者が命を落としています。日本のために日本人が殉職することは道理にかないますが、日本のためにアメリカの若者が殉職することはおかしい事ではないでしょうか。アメリカ人は『それはおかしい』ときっと言います。アメリカ人以外でも、多くの国では自国の軍隊が自国民を守るというのが普通です。

 世界には海賊やテロリストが活動する所がたくさんあります。先のタンカーのこともそうですし、2013年初めに起きたアルジェリアの人質事件でもそうです。相手は道理もへったくれもない、人の心が通じないものばかりです。そのようなところに駆けつけて救出できるのは、同胞であるという精神的なつながりがある自衛官以外に居ません。そうでなければ大金をはたいてアメリカかどこかの傭兵に頼むしか無いのではないでしょうか。ただし、危険な任務であればあるほど、金額は跳ね上がるし、引き受けてくれる人も限られてくると思います。困難な任務であるほどに最終的には自衛官でなければ任務を遂行することは無理ではないかと思います。

 日本がインド洋や南シナ海・東シナ海のシーレーンを守るために軍事力を行使できるようにしたら、もしかしたら自衛官が亡くなることがあるかもしれません。こんなことはもちろんあってはならないし、無いように最善の準備をするべきですが、仮にあったとしてもこれは日本の安全を守るために自衛官が望んで任務に殉じたのですから、国民は可哀想とか不憫とかを表すのではなく、その素晴らしい勇気に感謝することこそが大事だと思います。世界では軍人が尊敬されると聞いたことがありますが、自国民のために命をかけて危険な任務を遂行するのですから、尊敬されるのは当たり前です。

 長くなりましたが、途切れ途切れに聞いた佐藤先生のお話から、私が受け取ったことを書き連ねてみました。


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 話は前後しますが、列席されたのは和歌山県内の陸・海・空の自衛隊の幹部の方です。そのほか、県会議員の方、市会議員の方、上場企業の支社長、それから、県や市の危機管理の関係者も多数出席されていました。


来賓の自衛官


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 質疑応答も終わり、最後に県民を代表して長坂隆司氏(和歌山県議会議員)が感謝の言葉を述べられました。


長坂さんの挨拶


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 セミナーが終わり、佐藤先生が退席されたら、お越しになられた方も佐藤先生を追いかけるように外に出ました。デサフィナードの外では車待ちの佐藤先生に握手を求める一般の方や名刺交換を希望される自衛官の方などでごった返しました。


名刺交換
佐藤先生の追っかけ1
佐藤先生の追っかけ2


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 慣れないカメラワークといった大役を終え、一日の疲れがどっと出た私ですが、気持ちのいい達成感を味わいつつ、気だるい体を休めながら一息つきました。
デサフィナードのオーナーの木下氏が佐藤先生を関空まで送られています。

 私達は反省会も込めて食事会を行いました。食事は木下オーナーのおごりです。ごちそうさまでした。美味しかったです。
参加されたのは和歌山県隊友会和歌山市支部長の岡﨑さんを筆頭に、県隊友会所属の予備自衛官の方々、受付を担当してくれた美人女子大生のお二人と震災から命を守る会の平井と臼井です。


食事会の様子


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佐藤先生のご講演は平成26年5月31日に、わかやま新報に掲載されました。


わかやま新報記事


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以上が『危機管理セミナー』のご報告です。

拙い文章に最後までお付き合いいただきましてありがとうございます。
また、
開催にあたって後援・協力していただいた 公益社団法人隊友会様、
和歌山県防衛協会様、日本の農林業を考える会様、大樹会様、
そして個々にお力添え下さった皆様に この場をお借りして感謝申し上げます。
ありがとうございました。 今後も宜しく お願い申し上げます。

最後に、おすすめWEB サイトを お知らせ致します。



参議院議員 佐藤正久 公式 WEB サイト http://hige-sato.jp/

カフェ レストラン デサフィナード http://www.desafinado.jp/



震災から命を守る会 平井



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